バイク用ドラレコは意味ない？噂の真相と必要性、メリット・デメリットを徹底解説！

自動車への普及が進むドライブレコーダー（ドラレコ）。万が一の事故の際の証拠映像として、また、あおり運転などのトラブル抑止効果も期待され、今や必需品とも言えるアイテムになっていますよね。その流れを受けて、バイク用のドラレコも様々なメーカーから登場し、装着するライダーが増えています。しかし、その一方で、「バイクにドラレコなんて意味ないんじゃない？」「取り付けも面倒だし、本当に役に立つの？」といった疑問の声や、否定的な意見も聞かれます。

確かに、バイクは自動車と比べてスペースが限られており、雨風にさらされる過酷な環境です。取り付けの手間や費用、そして本当に効果があるのかどうか、疑問に思う気持ちも理解できます。

この記事では、そんなバイク用ドライブレコーダーにまつわる「意味ない」という噂の真相に迫ります。なぜ一部のライダーから「意味ない」と思われてしまうのか、その理由（取り付けの手間、コスト、効果への疑問、性能への不安など）を詳しく分析していきます。

しかし、結論から言えば、バイク用ドラレコは決して「意味ない」ものではありません。むしろ、バイクという乗り物の特性を考えると、自動車以上にその必要性が高いとも言えるのです。「意味ない」という意見に対する反論として、バイク用ドラレコが持つ数多くのメリット、特に事故発生時の証拠としての重要性や、トラブル抑止効果、さらにはツーリングの記録といった楽しさの側面まで、その真の価値を徹底的に解説していきます。

さらに、バイク用ドラレコを選ぶ際のポイントや、注意すべき点、アクションカメラとの違いなど、購入を検討している方が知りたい情報も網羅します。防水・防塵性能、耐振動性、画質、録画機能、取り付け方法など、バイク特有の条件を踏まえた上で、最適なドラレコ選びをサポートします。

この記事ではバイク用ドラレコに対する漠然とした不安や疑問が解消され、「意味ない」どころか「自分にとって必要だ！」と感じていただけるはずです。2025年現在、バイクを取り巻く交通環境は決して安全とは言えません。万が一の備えとして、そしてバイクライフをより豊かにするために、バイク用ドラレコの導入を真剣に考えてみませんか？

万が一の備えから楽しさまで！バイク用ドラレコの重要性とメリット

事故の証拠能力は絶大！客観的な映像があなたを守る

バイク用ドライブレコーダーを装着する最大のメリット、それは何と言っても「事故発生時の証拠能力」です。バイクは自動車と比べて車体が小さく、事故の際にはライダーが投げ出されたり、意識を失ったりする可能性も低くありません。そのような状況では、事故の瞬間を正確に記憶していることは難しく、相手方との主張が食い違ってしまうケースが多々あります。特に、バイクに対する偏見からか、事故の際にバイク側の過失が大きく認定されてしまう、といった理不尽なケースも残念ながら存在します。

しかし、ドラレコが事故の一部始終を映像として記録していれば、状況は一変します。信号の色はどうだったか、相手の車はウィンカーを出していたか、一時停止を無視していなかったか、どちらがセンターラインをはみ出していたかなど、事故の原因究明に不可欠な情報が、客観的な映像として残るのです。これにより、事実に基づいた公正な判断が促され、ライダー側に不当な過失が問われるのを防ぐことができます。「言った言わない」の水掛け論になることもなく、事故後の示談交渉や裁判などを有利に進めるための、強力な武器となります。

最近のバイク用ドラレコは、前後2カメラ搭載モデルが主流となっており、前方だけでなく後方からの追突事故などの状況もしっかりと記録できます。また、衝撃を検知すると自動的にその前後の映像を保護する「Gセンサー（衝撃センサー）」機能も搭載されているものが多く、万が一の際の重要なデータが上書きされて消えてしまうのを防ぎます。自分に過失がないことを証明するため、そして正当な補償を受けるためにも、ドラレコによる映像記録は、現代のライダーにとって不可欠な自衛手段と言えるでしょう。「自分は安全運転だから大丈夫」と思っていても、事故はいつ、どこで、どのように起こるか分かりません。その「万が一」に備えることが、ドラレコを装着する最も大きな意義なのです。

あおり運転やトラブルの抑止効果 ドラレコ装着のアピール

近年、社会問題化している「あおり運転」。残念ながら、バイクもそのターゲットにされることがあります。車体を小さく見られがちなバイクは、車間距離を詰められたり、幅寄せされたり、不必要なクラクションを鳴らされたりといった危険な行為を受けるリスクが、自動車以上に高いかもしれません。こうした悪質な運転行為に対して、バイク用ドラレコは「抑止効果」を発揮することが期待されます。

ドラレコのカメラ本体が見える位置に装着されていれば、「録画されているかもしれない」という意識が相手ドライバーに働き、危険な行為を思いとどまらせる効果が期待できます。特に、前後2カメラで後方の状況も録画していることをアピールできれば、後方からの執拗なあおり運転に対する抑止力はさらに高まるでしょう。より効果を高めるために、「ドライブレコーダー録画中」といったステッカーをヘルメットやバイクの目立つ場所に貼るのも有効な手段です。もちろん、ドラレコを付けているからといって、すべてのあおり運転を完全に防げるわけではありませんが、抑止力として一定の効果が見込めることは間違いありません。

そして、万が一あおり運転や、その他理不尽なトラブル（言いがかりをつけられるなど）に巻き込まれてしまった場合でも、ドラレコがその一部始終を記録していれば、強力な証拠となります。警察への通報や、その後の対応において、客観的な映像があることは非常に重要です。相手の車両ナンバーや、具体的な行為の内容が記録されていれば、言い逃れを許しません。「何かあっても証拠が残る」という安心感は、ライダーの精神的な負担を軽減し、より安全で快適なライディングに繋がるでしょう。このように、ドラレコは事故だけでなく、悪質な運転行為やトラブルからライダーを守るための、心強い味方にもなってくれるのです。

ツーリングの思い出を記録！走行映像を動画に残す楽しさ

バイク用ドラレコのメリットは、事故やトラブルへの備えだけではありません。ツーリングの楽しい思い出を映像として記録し、後から見返したり、仲間と共有したりするという、「楽しさ」の側面も持っています。バイクで走るからこそ出会える美しい景色、ワインディングロードを駆け抜ける爽快感、仲間と一緒に走る一体感。これらを映像として残しておけば、ツーリングが終わった後も、その感動や興奮を追体験することができます。

最近のバイク用ドラレコは、画質も向上しており、フルHDはもちろん、さらに高画質なモデルも登場しています。広角レンズを搭載しているものが多く、臨場感あふれる映像を記録できます。GPS機能付きのモデルであれば、走行ルートや速度、日時といった情報も同時に記録されるため、「いつ、どこを走ったか」が一目瞭然となり、旅の記録としても非常に役立ちます。録画された映像は、microSDカードなどの記録媒体に保存され、パソコンやスマートフォンで簡単に再生・編集することが可能です。

編集した動画をSNSや動画サイトにアップロードして、仲間と共有したり、他のライダーに見てもらったりするのも楽しいでしょう。自分のライディングフォームを客観的にチェックして、スキルアップに役立てることもできます。一部のドラレコには、アクションカメラのような機能（手ぶれ補正、ループ録画以外の通常録画モードなど）を備えているものもあり、ツーリングの記録撮影を主目的として活用することも可能です。もちろん、本格的な映像作品を作りたい場合は、専用のアクションカメラの方が適していますが、ドラレコでも十分にツーリングの思い出を記録し、楽しむことができます。「万が一の備え」だけでなく、「バイクライフをより豊かにするツール」としても、ドラレコは活躍してくれるのです。

駐車中のいたずらや当て逃げ対策 駐車監視機能の活用

バイクを駐輪場などに停めている間に、「いたずらされないか」「盗難に遭わないか」「他の車に当て逃げされないか」といった不安を感じるライダーは少なくないでしょう。特に高価なバイクやカスタムされたバイクのオーナーにとっては、切実な悩みかもしれません。こうした駐車中のトラブル対策として、一部のバイク用ドラレコには「駐車監視機能」が搭載されています。これは、バイクのエンジンが停止している駐車中に、内蔵バッテリーや車両バッテリーを利用して、衝撃や動きを検知した場合に自動的に録画を開始するという機能です。

この駐車監視機能があれば、万が一、駐車中にバイクにいたずら（傷をつけられる、部品を盗まれるなど）をされたり、隣の車にドアをぶつけられたり、あるいはバイクごと盗難されそうになったりした場合に、その犯行の瞬間や犯人の姿、相手車両のナンバーなどを映像として記録できる可能性があります。決定的な証拠映像が残れば、警察への被害届の提出や、犯人の特定、そして保険請求などをスムーズに進める上で、非常に役立ちます。ドラレコが付いていること自体が、いたずらや盗難をしようとする者への抑止力になる可能性も期待できます。

ただし、バイク用ドラレコの駐車監視機能には、いくつかの注意点や課題もあります。まず、録画を行うためには電力が必要ですが、バイクのバッテリーは自動車ほど容量が大きくないため、長時間の監視を行うとバッテリー上がりの原因になる可能性があります。そのため、多くの製品では、電圧が一定以下になると自動的に電源をオフにする機能や、衝撃を検知した時だけ短時間録画するといった省電力設計になっています。また、記録できる時間や衝撃検知の感度なども製品によって異なります。駐車監視機能を重視する場合は、その機能の有無だけでなく、バッテリーへの負荷や録画性能などを事前にしっかりと確認し、自分の使い方に合ったモデルを選ぶ必要があります。完璧な防犯対策とは言えませんが、駐車中のリスクを少しでも減らすための一つの手段として、駐車監視機能付きドラレコは有効な選択肢となり得ます。

GPS機能で走行ルートや速度も記録 より詳細な情報を把握

バイク用ドラレコの中には、GPS（Global Positioning System）機能を搭載したモデルがあります。GPS機能付きのドラレコは、単に映像を記録するだけでなく、走行中の位置情報（緯度・経度）、日時、そして速度といったデータを、映像と同期して記録することができます。このGPS情報が付加されることで、ドラレコの記録はさらに詳細で客観的なものとなり、様々なメリットが生まれます。

まず、事故発生時の証拠能力がさらに高まります。映像だけでは判断が難しい場合でも、GPSデータがあれば、「いつ」「どこで」「どのくらいの速度で」事故が起こったのかを、より正確に証明することができます。例えば、速度超過の有無や、事故現場の正確な位置などが客観的なデータとして記録されるため、過失割合の判断などにおいて、より有利な証拠となる可能性があります。時刻情報も自動的に補正されるため、映像の日時が正確であることの証明にもなります。

GPS機能は、事故の際の証拠としてだけでなく、ツーリングの記録や走行データの分析といった、楽しさや利便性の面でも役立ちます。専用のビューワーソフトなどを使えば、パソコン上で走行したルートを地図上に表示させることができます。「あの時走った絶景ルートをもう一度確認したい」「今回のツーリングでどれくらいの距離を走ったか知りたい」といった場合に非常に便利です。速度や走行時間などのデータも記録されるため、自分のライディングを振り返ったり、燃費計算の参考にしたりすることも可能です。一部のモデルでは、記録したGPSログデータをGPXファイルなどの形式で出力し、他の地図アプリやサービスで活用することもできます。GPS機能は必須ではありませんが、付いているとドラレコの価値をさらに高めてくれる、便利な機能と言えるでしょう。

バイク特有のリスクに備える ドラレコの必要性とは

ここまでバイク用ドラレコの様々なメリットを見てきましたが、改めて「なぜバイクにドラレコが必要なのか？」という点を考えてみましょう。その根底にあるのは、バイクという乗り物が持つ特有のリスクの高さです。バイクは自動車と異なり、車体が不安定で転倒しやすい乗り物です。路面のちょっとした凹凸や砂、急なハンドル操作やブレーキングなど、様々な要因でバランスを崩し、転倒に至る可能性があります。また、事故が発生した場合、ライダーの身体は車体のように守られておらず、直接路面や相手車両に叩きつけられることになります。そのため、自動車事故と比較して、重傷を負ったり、命を落としたりするリスクが格段に高いのです。

さらに、事故発生後の状況も、バイクにとって不利になりやすい側面があります。事故の衝撃でライダーが意識を失ったり、記憶が曖昧になったりすることが多く、事故状況を正確に証言できないケースが少なくありません。また、残念ながらバイクに対する社会的な偏見も根強く、「バイク＝危険な乗り物、無謀な運転」といったイメージから、事故の際にバイク側の過失が重く見られがちな傾向もあります。相手方との主張が食い違い、「言った言わない」の水掛け論になった場合、客観的な証拠がなければ、ライダーにとって不利な状況に追い込まれてしまう可能性が高いのです。

このようなバイク特有のリスクに備えるために、ドライブレコーダーによる客観的な映像記録は、極めて重要な意味を持ちます。事故の瞬間、何が起こったのかを冷静かつ正確に記録した映像は、ライダー自身を守るための最強の盾となり得ます。また、あおり運転のような悪質な行為に対しても、泣き寝入りすることなく、然るべき対応を取るための証拠となります。もちろん、ドラレコを付けたからといって事故やトラブルが完全になくなるわけではありませんが、万が一の際に自分自身を守り、公正な解決を得るための「備え」として、バイク用ドラレコの必要性は非常に高いと言えるでしょう。それは決して「意味ない」投資ではなく、安心してバイクライフを楽しむための、賢明な選択なのです。

「意味ない」は本当？バイク用ドラレコの疑問と選び方

なぜバイク用ドラレコは「意味ない」と言われるのか？理由を分析

バイク用ドラレコの必要性やメリットは理解できても、依然として「でも、やっぱり意味ないんじゃないか？」と感じてしまう人がいるのはなぜでしょうか？その理由をいくつか分析してみましょう。まず考えられるのが、取り付けの手間や費用に対する抵抗感です。自動車用ドラレコのようにシガーソケットに挿すだけで簡単に設置できるものとは異なり、バイク用ドラレコはカメラ本体やGPSアンテナ、スイッチなどを車体の適切な位置に取り付け、さらに電源をバッテリーから確保するための配線作業が必要になります。バイクの構造に関する知識や工具がないと、自分で取り付けるのは難しく、バイクショップなどに依頼すると数千円から数万円程度の工賃がかかります。この手間と費用がネックとなり、「そこまでして付ける意味があるのか？」と感じてしまう人がいるのかもしれません。

次に、ドラレコの「効果」に対する疑問も理由として挙げられます。「本当に事故の時にちゃんと映っているのか？」「画質が悪くてナンバーが読み取れなかったら意味ないのでは？」「結局、過失割合は変わらないんじゃないか？」といった疑念です。特に、安価な製品や性能の低い製品を選んでしまうと、いざという時に期待したような映像が記録されていなかった、というケースも起こりえます。また、ドラレコ映像があっても、必ずしも自分に有利な結果になるとは限らない、という現実もあります。こうした経験談や情報に触れることで、「ドラレコなんて付けても意味ない」という結論に至ってしまう人もいるでしょう。

さらに、バイク特有の過酷な環境下での「性能」に対する不安も、「意味ない」と感じさせる要因かもしれません。バイクは常に雨風や振動にさらされます。「防水・防塵性能は大丈夫なのか？」「振動で映像がブレブレになるんじゃないか？」「すぐに壊れてしまうのではないか？」といった心配です。アクションカメラなどを流用している場合、これらの性能が不十分で、すぐに故障してしまったり、肝心な時に録画できていなかったりした経験から、バイク用ドラレコ全般に対して不信感を抱いてしまうケースも考えられます。これらの手間、費用、効果への疑問、性能への不安といった点が複合的に絡み合い、「バイクにドラレコは意味ない」という考えに繋がっているのではないでしょうか。

取り付けや配線が面倒？設置の手間と費用について

バイク用ドラレコの導入を躊躇させる大きな要因の一つが、「取り付けや配線が面倒そう」という点です。確かに、自動車用ドラレコと比較すると、設置には手間がかかります。一般的なバイク用ドラレコは、カメラ（前方・後方）、GPSアンテナ、録画本体（シート下などに設置）、手元スイッチ（録画開始や静止画撮影など）といった複数の部品で構成されており、それぞれをバイクの適切な位置に取り付ける必要があります。特にカメラの取り付け位置は、画角や振動の影響、そして見た目のスマートさなどを考慮する必要があり、意外と悩むポイントです。

さらに、これらの機器を接続し、電源を確保するための配線作業も必要です。多くの製品では、バイクのバッテリーから直接電源を取るか、あるいはアクセサリー電源（ACC電源：キーONで通電する電源）に接続する必要があります。これには、バイクのシートやカウルを外し、配線をフレームに沿わせて隠したり、適切な電源線を見つけて接続したりといった作業が伴います。バイクの電気系統に関する知識や、配線作業の経験、そして適切な工具がないと、自分で行うのは難しいと感じるかもしれません。配線を間違えると、ドラレコが正常に動作しないだけでなく、バイク本体の故障や、最悪の場合ショートによる火災の原因にもなりかねません。

そのため、取り付けに自信がない場合は、無理せずバイクショップや専門の取り付け業者に依頼するのが最も安全で確実な方法です。プロに依頼すれば、適切な位置への取り付けと、確実な配線作業を行ってくれます。取り付け工賃は、ドラレコの機種やバイクの車種、そして依頼する店舗によって異なりますが、一般的には数千円から2万円、あるいはそれ以上かかる場合もあります。ドラレコ本体の価格に加えて、この取り付け工賃も考慮に入れる必要があるため、トータルでの費用負担は決して安くはありません。しかし、安全に関わる装備であり、万が一の際に確実に機能してもらうためには、初期投資として必要な費用と考えるべきでしょう。DIYに挑戦する場合は、事前にしっかりと情報収集を行い、自己責任で行う覚悟が必要です。

画質は大丈夫？夜間や悪天候での撮影性能をチェック

「ドラレコを付けても、画質が悪くて事故の状況や相手のナンバーが分からなかったら意味がないのでは？」これも、バイク用ドラレコの効果を疑問視する声としてよく聞かれます。確かに、数年前の安価なモデルなどでは、画質が粗く、特に夜間や悪天候時には何が映っているのか判別困難なものもありました。しかし、現在のバイク用ドラレコは技術が進化し、画質性能は大幅に向上しています。多くのモデルで、フルHD（1920×1080ピクセル）以上の高画質録画が可能となっており、日中であれば事故の状況や周囲の車両のナンバープレートなどを鮮明に記録することができます。

特に重要となるのが、夜間やトンネル内など、暗い場所での撮影性能です。最近のモデルでは、ソニー製の「STARVIS（スタービス）」といった、わずかな光でも明るく撮影できる高感度イメージセンサーを搭載したものが増えています。これにより、従来は真っ暗で何も映らなかったような状況でも、ヘッドライトの明かりなどを頼りに、周囲の状況や相手車両の特徴などを記録できる可能性が高まっています。ただし、完全に真っ暗な場所や、無灯火の車両などを完璧に捉えるのは依然として難しいため、過度な期待は禁物です。

また、明るい場所と暗い場所が混在する状況（トンネルの出入り口など）や、逆光、夜間のヘッドライトなどによって、映像の一部が白く飛んでしまったり、逆に黒く潰れてしまったりする現象を防ぐ機能も重要です。これには、「WDR（ワイドダイナミックレンジ）」や「HDR（ハイダイナミックレンジ）」といった画像補正技術が有効です。これらの機能を搭載したモデルを選べば、より明暗差に強く、状況を正確に記録できる可能性が高まります。さらに、LED信号機の点滅周期に対応したフレームレート設定（27.5fpsなど）になっているかも確認したいポイントです。画質に関しては、単純な画素数だけでなく、イメージセンサーの種類、レンズの明るさ（F値）、画像補正機能などを総合的にチェックし、自分の使い方（夜間走行が多いなど）に合った性能を持つモデルを選ぶことが、「意味ない」録画を防ぐために重要です。サンプル動画などを参考に比較検討すると良いでしょう。

防水・防塵・耐振動性は？バイクならではの過酷な環境への対応

バイクは自動車と違い、雨風に直接さらされ、エンジンの振動や路面からの衝撃もダイレクトに伝わる、非常に過酷な環境下で使用されます。そのため、バイク用ドライブレコーダーには、これらの環境に耐えうるタフさが求められます。「すぐに壊れてしまっては意味がない」というのは当然ですよね。まず、最も重要なのが防水・防塵性能です。雨天時の走行はもちろん、洗車時などにも水がかかる可能性があるため、高い防水・防塵性能は必須条件となります。この性能は、「IP（International Protection）等級」という規格で示されることが多く、「IPX5」や「IPX7」といった数値で表されます。一般的に、カメラ本体やGPSアンテナなど、車外に露出する部品はIPX5（防噴流形）以上、できればIPX7（防浸形）程度の防水性能があると安心です。録画本体（主にシート下に設置）も、湿気やホコリの影響を考慮し、ある程度の防塵・防水性能（IP55程度など）が求められます。

次に、耐振動性です。バイクのエンジン振動や走行中の衝撃は、精密機器であるドラレコにとっては大敵です。振動によって内部の部品が破損したり、接触不良を起こしたりする可能性があります。また、映像自体が激しくブレてしまい、状況が判別できなくなることも考えられます。そのため、バイク専用に設計されたドラレコは、内部基板の固定方法や、筐体の構造などに振動対策が施されています。製品によっては、どの程度の振動基準をクリアしているかを明記している場合もあります。安価な海外製品などでは、この耐振動性が不十分なケースも見られるため、注意が必要です。

これらの防水・防塵・耐振動性能は、製品スペック表などで確認できますが、実際にどの程度の耐久性があるかは、使ってみないと分からない部分もあります。そのため、デイトナ（Daytona）、ミツバサンコーワ（MITSUBASANKOWA）、キジマ（KIJIMA）といった、バイク用品で実績のあるメーカーや、バイク用ドラレコを専門に扱っているメーカーの製品を選ぶのが、一つの安心材料となります。これらのメーカーは、バイク特有の環境を熟知しており、厳しいテストをクリアした製品を開発・販売しています。「安物買いの銭失い」にならないためにも、初期投資はかかっても、信頼できるメーカーのバイク専用設計モデルを選ぶことが、結果的に「意味のある」投資となるでしょう。

アクションカメラじゃダメ？ドラレコ専用機のメリット

「ドラレコの代わりに、GoProみたいなアクションカメラを使えば良いんじゃない？」と考える方もいるかもしれません。確かに、アクションカメラは高画質で、防水・耐衝撃性に優れたモデルも多く、ツーリングの記録撮影などには非常に適しています。しかし、万が一の事故の際の「証拠撮影」という観点から見ると、ドライブレコーダー専用機と比較していくつかのデメリットがあり、「意味がない」結果になってしまう可能性があります。まず、最も大きな違いは、録画の開始・停止方法です。バイク用ドラレコは、基本的にバイクのエンジン（ACC電源）と連動しており、エンジンをかければ自動的に録画が開始され、エンジンを切れば自動的に停止します。これにより、録画忘れの心配がありません。一方、アクションカメラは、基本的に毎回手動で録画ボタンを押す必要があります。事故は予期せぬタイミングで起こるため、「撮ろうと思っていたのに、撮り忘れていた」という事態になりかねません。

次に、録画方式と証拠保全機能です。ドラレコは、メモリーカードの容量がいっぱいになると、古いデータから自動的に上書きしていく「ループ録画」が基本です。そして、事故などの衝撃を検知すると、その前後の映像を上書きされない特別なフォルダに自動的に保存する「衝撃検知録画（Gセンサー連動）」機能が付いています。これにより、肝心な事故映像が消えてしまうのを防ぎます。アクションカメラにもループ録画機能を持つものはありますが、衝撃検知機能は搭載されていないことが多く、事故の瞬間のデータが上書きされてしまうリスクがあります。

さらに、電源や設置方法、耐久性にも違いがあります。ドラレコはバイクのバッテリーから給電するため、バッテリー切れの心配がありません（駐車監視時を除く）。アクションカメラは内蔵バッテリーで動作するため、長時間の録画には予備バッテリーや給電しながらの使用が必要となり、その際の防水性に問題が生じる場合があります。設置に関しても、ドラレコはバイクへの常時設置を前提とした設計ですが、アクションカメラはヘルメットやハンドルへの一時的な取り付けがメインとなり、振動や盗難のリスクも高まります。ツーリングの記録撮影が主目的ならアクションカメラも良い選択肢ですが、事故の証拠撮影という「備え」を最優先するなら、やはりバイク専用のドライブレコーダーを選ぶべきでしょう。それぞれのメリット・デメリットを理解し、目的に合った機材を選ぶことが重要です。

後悔しない！バイク用ドラレコの選び方とおすすめ機能

「バイク用ドラレコが必要なのは分かったけど、種類が多すぎてどれを選べば良いか分からない！」そんな方のために、後悔しないための選び方のポイントと、あると便利な機能を紹介します。まず、基本的な録画性能として、前方だけでなく後方からの追突なども記録できる「前後2カメラ」タイプを選ぶのが現在の主流であり、おすすめです。画質は、最低でも「フルHD（1920×1080ピクセル）」以上のものを選びましょう。これにより、ナンバープレートなどの細部まで記録できる可能性が高まります。そして、夜間やトンネルの出入り口などでの白飛び・黒つぶれを防ぐ「WDR/HDR機能」も、必須と言える機能です。夜間撮影性能を高める「STARVIS」などの高感度イメージセンサー搭載モデルも、夜間に乗る機会が多い方にはおすすめです。

次に、バイク用として最も重要なのが、過酷な環境に耐える性能です。「防水・防塵性能」はIP等級を確認し、カメラはIPX5以上、できればIPX7、本体もIP55程度を目安にしましょう。「耐振動性」に関しても、バイク専用設計であることを確認し、信頼できるメーカー（デイトナ、ミツバサンコーワ、キジマなど）の製品を選ぶのが安心です。安価すぎる海外製品などは、これらの性能が不十分な場合があるので注意が必要です。

基本的な性能に加えて、あると便利な付加機能も検討しましょう。「GPS機能」は、走行位置や速度、日時を正確に記録でき、証拠能力を高めるだけでなく、ツーリングログとしても活用できます。「Wi-Fi機能」があれば、スマートフォンと連携して、録画映像の確認や設定変更、データのダウンロードなどが手軽に行えます。専用アプリの使いやすさもチェックポイントです。「駐車監視機能」は、駐車中のいたずらや当て逃げ対策に有効ですが、バッテリーへの負荷も考慮して選びましょう。その他、手元で操作できる「別体スイッチ」の有無や、記録媒体（microSDカード）の最大容量なども確認しておくと良いでしょう。これらのポイントを踏まえ、自分の予算や使い方、バイクのタイプに合わせて、最適な機能を持つモデルを絞り込んでいくことが大切です。レビューや比較サイトなども参考に、じっくりと検討して、納得のいく一台を見つけてください。

まとめ：バイク用ドラレコは「意味ない」のではなく「備えあれば憂いなし」